浅葉裕文が愛用しているジャズギターをご紹介します。

今回は、浅葉裕文が愛用しているジャズギターをご紹介したいと思います。本人による解説付きですので、ジャズギターマニアだけでなく、浅葉ファンの皆様もお楽しみいただける内容となっております。

1950’s Gibson ES-350

1950's Gibson ES-350

現在、メインで使用しているギターです。2013年に渋谷Walkinで購入したのですが、消耗品でもあるペグも含め、全てオリジナルスペックのまま。キズも目立ったものは無く、すごくきれいな状態でした。「63年間、僕のことを待っていてくれたのでは?」と思うくらいキレイで、恐らくあまり弾かれてこなかったのだろうと思います。

購入後、ピックガードを取り外し、ボリュームノブを同じブランドであるGibson(ギブソン)のアンプ「GA-50」のノブと交換。ウッドブリッジでいい音がしていましたが、オクターブチューニングが狂うのでこちらも交換しました。
ボディは合板仕様。単音の力強さは単板のほうがありますが、合板はなんとも言えない素朴な響きがあるように思います。コードを弾いたときの合板ならではサウンドが得にお気に入り。
ピックアップはP-90を使用しており、CCピックアップと比べると、中低音の響きがより強く、より柔らかく、温かいサウンドです。

そうそう、このギターはテイルピースの裏側に鉛筆で$350と書いてあるんですよ。これは当時の販売価格です。ミシガン州のカラマズー工場で生産されたギターで、2018年のデトロイトジャズフェスティバルに出演した会場から、車で三時間のところにありました。このギターにとって、あのフェスは里帰りライブになったわけです。

1950’s Gibson ES-350は、僕が一生使い続けるギター。
ちなみに、弦はLa Bella 20-PCM 12~52のフラットワウンドを使用しています。

2015’s Archtop Tribute Custom ATC350BK

2015's Archtop Tribute Custom ATC350BK

こちらも渋谷Walkinで2016年に購入したギター。Walkinのオリジナルモデルです。バーニーケッセルの使用ギターである、1946製Gibson ES-350が細部まで再現されています。アンプに繋ぎ、CCピックアップから出る音は粒がたっていて素晴らしい。全体のピッチやバランスが良く、新品のギターでは間違いなくトップレベルです。

1946’s Gibson ES-350 ※バーニー・ケッセル(Barney Kessel)使用ギター

1946's Gibson ES-350 ※バーニー・ケッセル(Barney Kessel)使用ギター

最後に番外編として、バーニー・ケッセル(Barney Kessel)が使用していたギターをご紹介します。
1946’s Gibson ES-350を基に、1953年にはP-90をCCピックアップへ変更。他にもネックやブリッジも改造していたようです。改造前と後では、高音のシャキシャキ感、中低音の響きに違いが生まれました。バーニーのコードを巧みに使ったソロや、軽くて明るいサウンドはこの改造から生まれています。

Gibson(ギブソン)やKayからバーニーケッセルモデルが発売されましたが、バーニーはこの改造した1946’s Gibson ES-350を気に入り、生涯使い続けていました。
ちなみに、Ibanez(アイバニーズ)からもバーニーモデルを作る話があったそうですが、実現はしなかったようです。

1970年代に入ると、バーニーの使用ギターのヘッドからGibsonというロゴが無くなっています。バーニーの伝記を書いたモーリスサマーフィールド氏に伺った話では、バーニーが長年Gibsonを使い続けているのにも関わらず、”Gibsonがバーニーに対してエンドース料を支払わなかった”ことを理由に、ロゴを消したらしいです。
使用弦についてバーニーは、「GHSの14からのフラットワウンドのセット弦を使っている」とインタビューで答えていました。
1950年代のContemporaryでのレコーディングでは、GibsonのアンプGA-50の使用が確認できます。